AGAの治療
AGAとは、"Androgenetic Alopecia" の略で、文字通りに訳せば「男性ホルモン型脱毛症」となります。一般的には「男性型脱毛症」のことです。
壮年期の男性の悩みである、特徴的な「M字」パターンとなる額の生え際の後退や頭頂部が薄くなるのが男性型脱毛症(AGA)です。AGAは遺伝的な要素が大きく関わっており、男性ホルモンのジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone, DHT)の作用によって引き起こされることがわかっています。男性ホルモンは胎児期と思春期の男性生殖器の発達に重要であるホルモンですが、それだけでなく男女ともに毛髪の成長と性欲に重要な働きを持つホルモンです。
髪の毛にも他の細胞と同じように寿命があって、成長期→退行期→休止期→成長期と伸びては抜け、また新しい毛が生えるということを繰り返しています。この髪の毛の生え変わりをヘアサイクルと呼びます。
AGAでは、ヘアサイクルの成長期が短くなってしまうのが特徴で、ジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone, DHT)の増加が原因のひとつであることがわかってきました。
このDHTを阻害する内服薬(フィナステリド、デュタステリド)が開発されたことで、従来の育毛剤治療だけでは得られなかった治療効果が得られるになりました。
当院では、これらの薬剤や他の治療を組み合わせて治療を行います。お悩みの際には、ご相談ください。
自費診療の費用について
●AGA(男性型脱毛症)
初診料4000円(税別)
再診料2000円(税別)
プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)を用いたAGA治療薬を服用することで、薄毛の進行を遅らせることができます。
副作用として、リビドー(性欲)減退や勃起機能不全(4%程度)、肝機能障害などがあります。
AGAの治療は、毛根での男性ホルモンに関与してヘアサイクルの成長期を短くしてAGAを引き起こす5α還元酵素と呼ばれる酵素の働きを抑制します。この5α還元酵素にはⅠ型とⅡ型があり、フィナステリドは5α還元酵素Ⅱ型の働きを抑制して脱毛の進行を遅らせます。デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方の働きを抑制して脱毛の進行を遅らせます。この2剤の違いとしてはもう一点、デュタステリドは半減期が長いことがあげられます。半減期とは、血中の有効成分濃度が半分になるまでにかかる期間です。フィナステリドが6時間~8時間程度であるのに対し、デュタステリドは2週間程度といわれています。半減期が長ければ長いほど、薬の効果としての持続時間も長いと考えられています。
副作用の発生頻度はどちらも少ないですが、肝機能障害といった重篤な症状も確認されています。そのため、AGA治療を行う際には、肝機能のチェックを受けておられないのであれば検査してから治療開始するのが望ましいといえます。健診などでチェックされておられれば大丈夫です。
プロペシアやザガーロを用いてAGA治療を受けた場合、効果を実感できるまでには約6カ月の期間が必要です。個人差があり、3カ月程度で効果を実感できることもあります。
プロペシアやザガーロを用いたAGA治療が初めての方の場合、治療開始から1カ月後に治療効果や副作用の有無の確認を行います。確認後、問題ないと医師が判断した場合にのみ内服治療を続行し、3カ月~4カ月後を目処に再び診察するという流れになります。
デュタステリド(ジェネリック)1ヶ月(30日)7150円(税込)
デュタステリド(ジェネリック)3ヶ月(90日)19800円(税込)